「作画ソフトウェア」開発の経緯

 かつて中学校の教員として在職中、「透視図法による平面構成」を、画用紙に手描きで作画する授業を行ったことがあった。この教材に対する生徒の興味・関心は強く、完成した作品もレベルの高いものとなったが、完成するまでに要した時間は予定時間をはるかに超え、多くの生徒が課外に仕上げねばならないという結果となった。
 この体験から、この教材は教育的意義の高いものであることは認められたものの、この問題点の解決策は思いつかず、その後、この作画指導から離れざるを得なかった。

 数年後、在職校が文部省指定の「コンピュータを活用した授業」の研究発表校に指定されたが、その時、かつて行なった「透視図法による平面構成」の授業のことが思い出された。考えてみれば、線描や着色で生徒が苦労して時間を費やした部分は、コンピュータの得意な分野であって、コンピュータを活用することによって、生徒は画面構成や、配色のバランスなど、より創造的、個性的な表現の部分に時間をかけることができ、生徒の負担は軽減され、制作時間は大幅に短縮できるはずである。

 以上のような経験を踏まえた考察をもとに、この図法による作画が可能なソフトウェアの作成を思い立ち、開発に関わることとなった。外部からの協力も得て、なんとか「研究発表」までに完成させることができた。
 機能的には現在のものに比べれば不完全なものではあったが、発表会当日には参加者から好意的な評価を得ることができた。

 その後、教職を退き、コンピュータはWindowsの時代となり、このソフトウェアは使用されることなく手元に眠っていたが、このソフトウェアをWindowsに移植して、機能を大幅に拡張し、バージョンアップして再生させることができれば、教育現場で役立ててもらえるのではないかという思いが募り、業者の手を借りて再開発を試み、ようやく完成させることができたのがこのソフトウェアである。旧作のもに比して格段に、機能は向上したものとなっている。

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